洗濯機かさ上げ台の代用品は危険!100均商品やブロックより正規品を

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洗濯機かさ上げ台の代用品は危険!100均商品やブロックより正規品を

こんにちは。家電ジャーナルの鈴木です。

「洗濯機のかさ上げ台、専用のやつって意外と高いな…」って感じていませんか?ホームセンターのブロックや、ダイソーやセリアといった100均のジョイントマットで代用できたら、かなり節約になりそうですよね。

その気持ち、すごくよく分かります。僕も最初は「ただ高さを上げるだけだし、家にある木材やレンガでもいいんじゃない?」なんて軽く考えていましたから。

でも、ちょっと待ってください。安易な代用には、思わぬ落とし穴があるんです。実は、ニトリなどで売っている一般的な家具用グッズも、洗濯機の激しい振動には耐えられないことが多いんですよね。

洗濯機は家電の中でも特に「重量」と「振動」が激しい特殊な機械です。これを支える土台を適当なもので済ませてしまうと、最悪の場合、床の破損や水漏れ事故といった、取り返しのつかない損害を被る可能性があります。

この記事では、なぜ多くの人が「代用」で失敗してしまうのか、その工学的な理由やリスクを詳しく解説しつつ、失敗しないために知っておきたい知識と、本当に安全な方法について徹底的に深掘りしてお話しします。

この記事に書いてあること

  • 100均グッズやブロックを使った代用がなぜ危険なのか、素材の特性から解説
  • 床を傷つけず、階下への騒音を防ぐために必須となる振動対策の知識
  • どうしても代用したい場合に唯一おすすめできる「ブロック+ゴム」の黄金比
  • 長期的に見て最もコスパが良く、安全性が保証された専用品のメリット

洗濯機のかさ上げ台を代用する前に知るべきリスク

不安定な代用台座の上で激しく振動し、転倒のリスクがある洗濯機のイメージイラスト
家電ジャーナル:イメージ

まずは、「なぜ専用品があんなにしっかりした作りなのか」という裏返しでもありますが、代用品を使うことで発生する可能性のあるリスクについて見ていきましょう。

コストを抑えたつもりが、逆に高くついてしまうこともあります。

洗濯機の設置環境は、湿気、重量、振動という三重苦の環境です。ここを甘く見ると、家の寿命さえ縮めてしまいかねません。

ダイソーなど100均製品の危険性

100均に行くと、いろいろな便利グッズがあってワクワクしますよね。特にダイソーやセリアで売られている「ジョイントマット(パズルマット)」や「防振粘着マット」、「ドアストッパー」などは、サイズ感も手頃で、一見すると洗濯機の下に敷くのにちょうど良さそうに見えます。

ネットやSNSでも「これで十分!」といった投稿を見かけることがありますが、家電のプロとしての視点からは、これらは非常にリスクが高いと言わざるを得ません。

最大の理由は、素材の「圧縮永久歪み(ヘタリ)」の問題です。多くのジョイントマットに使われているEVA樹脂や発泡ゴムは、柔軟性には優れていますが、持続的な高荷重には弱いという特性があります。

洗濯機の重量は本体だけで70kgから90kg近くあり、ドラム式になればさらに重くなります。ここに水と濡れた衣類の重さが加わると、100kgを超える荷重が4本の脚に集中します。

柔らかい100均のマットは、この強烈な点荷重に耐えきれません。設置直後は良くても、数週間、数ヶ月という時間が経つにつれて、気泡が押しつぶされ、ペシャンコに変形して元に戻らなくなります。

問題なのは、4つの角が「均一に」潰れるわけではないということです。洗濯機はモーターやバランサーの位置によって重心が偏っているため、重い部分の下にあるマットだけが早く潰れていきます。

現役販売員からのワンポイントアドバイス

マットが不均一に潰れると、洗濯機は徐々に傾いていきます。最近の洗濯機はセンサーが敏感なので、わずかな傾きでも「脱水エラー」を出して停止してしまいます。

さらに最悪の場合、脱水時の高速回転(毎分1000回転以上)による遠心力で、傾いた洗濯機が「歩き出し(Walking)」、台座から落下・転倒するという大事故につながるリスクがあります。

木材やレンガでの自作は床を傷める

洗濯機の下に積み重ねられたカラフルなジョイントマットとコンクリートブロックでかさ上げされた洗濯機。洗濯機の下の床が破損し、水が漏れている。
家電ジャーナル:イメージ

「柔らかいものがダメなら、硬いものならいいでしょ?」と思って、ホームセンターで木材の端材やレンガ、コンクリートブロックを買ってくるのも、実はおすすめできません。これらは「強度」はあっても、洗濯機置き場という「環境」に適していないのです。

木材が抱える「腐食」と「虫害」のリスク

まず木材ですが、洗濯機まわりは脱衣所や洗面所など、家の中で最も湿度が高いエリアの一つです。お風呂上がりの湿気や、洗濯機からの微細な水滴、結露などが日常的に発生します。木材は高い吸湿性を持っているため、この湿気を吸い続け、カビや「木材腐朽菌」の温床となります。

さらに恐ろしいのが害虫です。湿った木材はシロアリの大好物ですし、狭くて暗い隙間はゴキブリの巣窟にもなり得ます。見た目はしっかりしていても、見えない底面から腐りが進行し、ある日突然、脱水の振動でバキッと割れて洗濯機が傾く…というケースも珍しくありません。

レンガ・ブロックによる「研磨破壊」

次にレンガやコンクリートブロックです。これらは確かに圧縮には強いですが、表面をよく見てください。ザラザラとしていて、無数の小さな突起がありますよね。洗濯機が運転中に微細に振動するたびに、このザラザラした面が、下の防水パン(プラスチックやFRP製)やフローリングを「紙やすり」のように削り続けてしまうのです。

これを専門用語で「フレッティング摩耗」と言います。長期間使用して洗濯機をどかしてみたら、防水パンが削れて穴が開いていた、あるいは床のコーティングが完全に剥がれていた、といった被害が発生します。

特に賃貸物件の場合、防水パンの破損や床の傷は「借主の過失」とみなされ、退去時に数万円単位の修繕費を請求される可能性があります。

振動や騒音対策としてのゴムの役割

かさ上げをする時、どうしても「高さを上げること」ばかりに目が行きがちですが、工学的に見ると、最も重要なのは「振動の制御(アイソレーション)」です。ここで決定的な役割を果たすのが「ゴム」の質です。

専用のかさ上げ台には、振動を吸収・絶縁するための特殊な構造設計や、高品質なエラストマー素材が計算されて使われています。

単に硬いブロックやレンガで持ち上げただけだと、これらは「剛体」であり、振動を減衰させる能力がほぼゼロです。つまり、洗濯機のモーターやドラムの振動エネルギーが、減衰されることなくダイレクトに床や建物の構造体(梁や柱)に伝わってしまうのです。

これが、階下の住人から「ドスンドスンという音がうるさい!」「重低音が響く!」と苦情が来る最大の原因になります。

本当に効果のある防振対策には、振動エネルギーを摩擦熱エネルギーに変換して逃がす「減衰性(ダンピング)」が高い素材が必要です。タイヤなどに使われる加硫ゴムや、防振特化型のゴムシートは高い減衰性を持ちますが、プラスチックケースや木材にはその効果は期待できません。

振動や騒音トラブルについては、こちらの記事でも詳しく解説しているので、気になる方はチェックしてみてください。

洗濯機脱水時のガタガタの直し方|原因と自分でできる対処法

掃除の利便性とカビ対策の重要性

かさ上げされた洗濯機の下を、長い柄の掃除道具で楽に掃除する日本人男性の様子
家電ジャーナル:イメージ

多くの方がかさ上げを検討する大きな理由の一つに、「洗濯機の下を掃除しやすくしたい」という衛生面への配慮があると思います。洗濯機の下は、衣類から出たホコリ、髪の毛、洗剤のカス、そして湿気が溜まりやすく、家の中でもトップクラスに不衛生になりやすい「ブラックボックス」です。

しかし、中途半端な代用品でのかさ上げは、逆にこの問題を悪化させることがあります。例えば、ブロックやレンガを積み重ねて自作した台は、設置面積が大きくなりがちで、空気の通り道を塞いでしまいます。また、表面の凹凸にホコリが絡まりやすく、掃除機やクイックルワイパーのヘッドが奥までスムーズに入らないことも多いです。

専用のかさ上げ台(例えば「ふんばるマン」など)は、柱状の構造で床との接地面を最小限にし、四方から風が通るように設計されています。これにより、湿気がこもるのを防ぎ、カビの発生を抑制する効果があります。また、高さも「クイックルワイパーやロボット掃除機が入れる高さ(約6cm程度)」に計算されています。

安易な代用品で隙間だらけの台を作ると、そこにホコリが溜まり、湿気を含んでカビの温床となります。カビの胞子は空気中に舞い上がり、アレルギーの原因にもなりますし、何より悪臭の元凶となります。

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かさ上げのデメリットと事故の可能性

最後に、かさ上げそのもののリスクについても触れておきます。これは代用品に限らず専用品でも言えることですが、洗濯機の位置が高くなるということは、物理的に「重心が高くなる」ということを意味します。重心が高くなればなるほど、地震や脱水時の異常振動が発生した際に、転倒しようとする力(転倒モーメント)が大きくなります。

専用品は滑り止めシートやリブ構造でガッチリと洗濯機の脚を掴むように設計されていますが、DIYで「ただブロックの上に置いただけ」の状態だと、地震の揺れで簡単に洗濯機がブロックから滑り落ちてしまいます。稼働中の洗濯機が倒れてきたら、近くにいる人は大怪我を免れません。

特に小さなお子さんがいるご家庭へ
かさ上げでできた「洗濯機下の隙間」は、ハイハイをする赤ちゃんや小さなお子さんにとって、非常に興味深いスペースに見えます。過去には、運転中の洗濯機の下に手を入れ、露出している回転部(ベルトやモーター)に触れて指を切断するという痛ましい事故も報告されています。
(出典:消費者庁『Vol.558 洗濯機等の可動部の隙間や回転部に注意!』

代用品で隙間を放置するのは危険です。必ず専用のカバーを自作するか、手が入らないような対策を講じてください。

洗濯機のかさ上げ台の代用として推奨できる手法

ここまでリスクばかりお話ししてきましたが、それでも「今すぐ何とかしたい」「専用品が届くのを待てない」「予算を極限まで削りたい」という事情がある方もいらっしゃるでしょう。

そこで、僕が考える「これなら工学的にギリギリ許容範囲かな」という代用手法と、やはりベストな選択肢についてご紹介します。

ホームセンターのブロックと防振ゴム

ホームセンターで購入したコンクリートブロックと防振ゴムシートが並べられ、洗濯機かさ上げ台のDIY準備が整っている写真
家電ジャーナル:イメージ

もし専用品以外で代用するなら、単なるブロックだけではなく、「コンクリートブロック」と「防振ゴム」のサンドイッチ構造にするのが唯一の選択肢です。これは、ブロックの硬さ(剛性)とゴムの柔らかさ(防振・防滑性)を組み合わせるハイブリッドな手法です。

推奨する施工手順

  1. 下地処理:床(防水パン)のホコリや汚れを完全に拭き取ります。
  2. 第1層(床保護):床の上に、厚さ10mm程度の「防振ゴムシート」を敷きます。これが床への傷を防ぎ、滑り止めの役割を果たします。
  3. 第2層(かさ上げ):ゴムの上にコンクリートブロック(またはレンガ)を置きます。ガタつきがないか確認します。
  4. 第3層(制振・防滑):さらにブロックの上面に、もう一枚「防振ゴムシート」を置きます。
  5. 設置:そのゴムの上に、洗濯機の脚が中心に来るように乗せます。

この「ゴムで上下を挟む」というのが絶対条件です。これにより、ブロックのザラザラによる研磨破壊を防ぎ、かつ洗濯機の滑落リスクを低減できます。

項目DIY(ブロック+ゴム)100均マット専用品(ふんばるマン等)
材料費目安約2,500円〜
ブロック4個+ゴム8枚
約440円〜
マット4枚
約1,500円〜
1セット(4個入)
耐久性
中(ゴム劣化に注意)
低(すぐに潰れる)高(数年〜10年以上)
安全性中(ズレに注意)低(転倒リスク大)高(設計保証あり)

表を見ていただくと分かる通り、床を守るために必須となる「高品質な防振ゴム」を4箇所×2枚(計8枚)揃えると、実は専用品を買うよりも高くついてしまうという「コストの逆転現象」が起きることが多いんです。

「手間をかけて、見栄えも悪く、コストも高い」となっては本末転倒ですよね。

ニトリにはない専用品の高い耐久性

ニトリや無印良品などのインテリアショップには、おしゃれな収納グッズはたくさんありますが、「洗濯機のかさ上げ専用台」としての本格的なエンジニアリング製品は意外と少ないのが現状です。家具用の脚や、冷蔵庫用のマットなどはありますが、洗濯機の激しい動荷重に耐える設計にはなっていません。

一方で、業界標準とも言える「ふんばるマン(因幡電工)」や「あしあげ隊(タツフト)」といった専用品は、見た目は単なるプラスチックやゴムの塊に見えますが、中身は別物です。例えば「ふんばるマン」は、内部がハニカム構造のようなリブ(補強壁)で埋め尽くされており、軽量ながら極めて高い圧縮強度を持っています。

これらの製品は、メーカーが厳しい耐久試験を行い、「150kg〜300kgの荷重をかけても破損しない」「震度◯相当の揺れでも転倒しない」といったデータを実証しています。この「安心感」は、DIYでは絶対に作れません。

ドラム式の重量に対応した設置方法

ドラム式洗濯機の脚が、高耐荷重で滑り止め機能のある専用のかさ上げ台にしっかりと設置されている様子
家電ジャーナル:イメージ

特にドラム式洗濯機を使っている方は、代用は絶対に避けたほうが無難です。ドラム式は縦型洗濯機よりも重量が重く(80kg超えがザラです)、さらに洗いやすすぎの工程でドラムが回転する際、真下だけでなく「斜め方向」や「横方向」への激しいベクトルがかかります。

これを「動荷重」と言いますが、静止している時の重さ以上に、運転中は激しく揺さぶられる力がかかります。自作のブロックや100均のマットだと、この複雑な揺れに追従できず、徐々に位置がズレていきます。

気づいた時には洗濯機が台座から脱落し、前面のガラスドアが割れたり、床が陥没したりする大惨事になりかねません。

ドラム式の場合は、必ず「耐荷重150kg以上」かつ「滑り止めリブ構造がある」メーカー指定の専用品を使ってください。それが、高価なドラム式洗濯機を長く使うための保険料だと思えば、決して高い買い物ではないはずです。

排水ホースの接続と水漏れ防止策

かさ上げをする際、一番気をつけないといけないのが排水ホースの取り回しです。台が高くなった分、ホースの長さが足りなくなって突っ張ったり、逆にホースが余ってたわみ、逆勾配(水が流れる方向が上り坂になること)になったりするリスクがあります。

排水ホースが途中で持ち上がってしまうと、そこに水が溜まり、排水エラー(E03など)の原因になります。また、かさ上げ台の角にホースが踏まれて潰れてしまうケースもよくあります。

必ずチェックしてほしいポイント

かさ上げ後は、必ず一度「脱水のみ」モードなどで試運転を行い、以下の3点を目視確認してください

  • 排水口(エルボ部分)から水が漏れていないか
  • ホースが無理に引っ張られたり、潰れたりしていないか
  • 水がスムーズに流れる勾配が確保されているか

かさ上げに関するよくある質問Q&A

Q1. 100均のジョイントマットは使えますか?

A. 長期使用には向かず、あくまで一時的な処置です。
素材であるEVA樹脂は持続的な荷重に弱く、数ヶ月で重みにより変形(ヘタリ)します。結果として洗濯機が傾き、脱水時の異常振動や異音、故障の原因になります。あくまで「緊急時の繋ぎ」としての使用をおすすめします。

Q2. 女性一人でも設置作業はできますか?

A. 非常に危険なので、絶対におすすめしません。
一般的な全自動洗濯機でも40kg前後、ドラム式なら80kg以上あります。持ち上げる際に腰を痛めたり、足の上に落下させて骨折したりするリスクが高いです。また、設置時に防水パンを割ってしまうリスクもあります。必ず大人2人以上で作業するか、「くらしのマーケット」などでプロの業者に依頼してください。

Q3. 賃貸で防水パンがない場合の代用は?

A. コンクリートブロックと防振ゴムの組み合わせが有効です。
古い団地やアパートで、防水パンがなくコンクリート(土間)に直置きする場合に有効です。ただし、万が一の水漏れ事故(排水ホースが外れるなど)が起きると、階下への損害賠償が数百万単位になる恐れがあります。リスク管理の観点からは、簡易的な「後付け防水パン(トレー)」を設置し、その上に専用かさ上げ台を置くのがベストです。

Q4. 代用品でドラム式洗濯機を支えられますか?

A. 非常に困難であり、メーカー保証の観点からも推奨しません。
ドラム式は重量だけでなく、叩き洗いによる振動エネルギーが非常に大きいです。ブロックや木材では摩擦係数が不足してズレやすく、ゴムマットでは沈み込みすぎて共振を起こすリスクがあります。ドラム式こそ、メーカーが強度を保証している専用品を使用するべきです。

まとめ:洗濯機のかさ上げ台は代用せず専用品が安全

不安定でひび割れた代用品と、洗濯機をしっかりと支える専用かさ上げ台を比較した、安全性の対比画像
家電ジャーナル:イメージ

いろいろと詳しくお話ししてきましたが、結論としては「専用品を買うのが一番安上がりで、何より安全」だと言えます。

「100均やホームセンターで安く済ませよう」と思ってブロックと高品質なゴムを買い集めても、結局2,000円以上かかってしまい、専用品より高くなるケースがほとんどです。その上、苦労して設置したのに振動が止まらなかったり、床を傷つけて退去時に高額請求されたりしては、泣くに泣けません。

Amazonや楽天で1,500円〜2,000円程度で買える「ふんばるマン」のような専用品は、長年の研究に基づいた構造で、耐荷重も振動対策もバッチリです。設置さえしっかりすれば、5年、10年と安心して使い続けられます。
>>Amazon「ふんばるマン」販売ページ

「急がば回れ」ではないですが、大切な家と、決して安くはない洗濯機を守るためにも、ここはちゃんとした専用製品を選んであげてくださいね。それが結果的に、時間もお金も節約できる、一番賢い選択になるはずです。