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こんにちは。家電ジャーナルの鈴木です。
雨の日の外出や、うっかり水たまりに入ってしまって靴がぐしょ濡れになってしまった経験、誰にでもありますよね。
「明日どうしても履いていきたいのに乾かないかも!」と焦って、濡れた靴を早く乾かすためにドライヤーを使おうと考えている方も多いのではないでしょうか。
実は僕も以前、お気に入りのスニーカーをドライヤーの温風で強引に乾かそうとして、ソールを剥がしてしまった苦い経験があります。
その失敗から学んだ、靴を傷めずに最速で乾かすためのコツや、意外な裏ワザを今回はお伝えできればと思います。
この記事に書いてあること
- ビニール袋とドライヤーを使った最強の時短乾燥術
- 素材を痛めないための冷風モード活用法
- コインランドリーや10円玉を使った意外な裏ワザ
- スニーカーから革靴まで素材別の正しい対処法
濡れた靴を早く乾かすドライヤーの基本と裏ワザ

まずは、どんな靴にも共通するドライヤー活用の基本テクニックをご紹介します。
「ただ温風を当てればいい」と思っていると、大切な靴をダメにしてしまうかもしれません。僕が実践している、安全かつ効率的に乾かすためのポイントを見ていきましょう。
ビニール袋を使う袋乾燥の時短テク

「とにかく時間がない!」「明日の朝までに何としても乾かさなきゃいけない!」という絶体絶命のピンチに、僕が自信を持っておすすめするのが、大きめのゴミ袋やビニール袋を活用した「強制対流乾燥法」です。
この方法は、単にドライヤーの風を当てるだけではなく、袋の中に人工的な「乾燥チャンバー(乾燥室)」を作り出すことで、熱と気流を効率よく循環させ、乾燥時間を劇的に短縮するテクニックです。
通常、ドライヤーの風を靴の開口部から当てても、つま先などの奥まった部分には風が届きにくく、湿った空気が内部に滞留してしまいます。
しかし、この袋乾燥テクを使えば、温かい空気が靴の周囲を包み込み、全体を均一に温めながら湿気を外部へ排出することが可能になります。僕が試したところ、上履き程度の厚みであれば、普通に乾かすよりも半分の時間で乾いたこともありますよ。
具体的な手順は以下の通りです。
- 袋の準備: 靴がすっぽり入る大きさのビニール袋(45Lのゴミ袋など)を用意します。靴を中に入れます。
- 空気の通り道を確保(最重要): 袋の底、つまり靴のつま先側にあたる部分の角を、ハサミで斜めに切り落とします。切り口の大きさは5cm程度が目安です。
ここが「排気口」となり、湿った空気が逃げていく重要なルートになります。これがないと袋内が高温高湿のサウナ状態になり、乾燥どころかカビの原因にもなりかねません。 - ドライヤーのセット: 袋の口にドライヤーのノズルを差し込みます。この時、隙間から風が逃げないように手で袋の口を絞って押さえますが、密閉しすぎないように注意してください。
- 送風開始: スイッチを入れ、風を送り込みます。袋がパンパンに膨らみ、温風が靴の周りを通り抜けて、先ほど作った底の穴から抜けていく「空気の流れ」を感じられれば成功です。
家電専門家のワンポイント
ドライヤーのノズルが高温になり、ビニール袋に直接触れると溶けて張り付いてしまうことがあります。これは非常に危険ですし、ドライヤーの故障原因にもなります。
必ず手でノズルと袋の距離を保ち、ビニールが熱源に触れないようにコントロールしてください。また、袋自体が熱くなりすぎていないか、こまめに手で触れて確認することも忘れずに。
この方法は非常に強力ですが、その分リスクもあります。特に革靴やゴム素材の多い靴で行う場合は、温風ではなく「冷風」で行うか、温風を使うにしても「LOW(弱風・低温)」設定にし、こまめに様子を見ながら行うのが鉄則です。
袋の中は予想以上に温度が上がりやすいので、「ちょっと目を離した隙にソールが変形していた」なんてことにならないよう、つきっきりで行ってくださいね。

ちなみに、このビニール袋を使ったテクニックは、急いで「服」を乾かしたい時にも応用できます。
靴だけでなく、明日着ていくシャツが乾いていない!という時にも役立つので、詳しいやり方は以下の記事も参考にしてみてください。
>>ドライヤーで服を乾かす時短テクニック!電気代や火事のリスクも解説
冷風モードこそが最強の乾燥設定だ

「早く乾かしたいからHOT(温風)全開!」といきたくなりますが、実はこれが一番の落とし穴なんです。僕の経験上、ドライヤーの設定は基本的に「COOL(冷風)」が正解です。多くの人が誤解していますが、靴の乾燥において最も重要なのは「温度」ではなく「風量」と「空気の入れ替え」なのです。
なぜ温風がダメなのか、その理由は靴の構造にあり!
現代の多くの靴(スニーカーや革靴含む)は、アッパーとソールを接着するために強力な接着剤を使用しています。
この接着剤の多くは熱可塑性といって、熱を加えると柔らかくなる性質を持っています。
一般的に60℃〜70℃付近から軟化が始まると言われていますが、ドライヤーの温風は吹き出し口付近で100℃を超えることも珍しくありません。つまり、至近距離で温風を当て続ける行為は、自ら靴を分解しようとしているのと同じことなんです。
また、素材へのダメージも深刻です。天然皮革は熱で縮んで硬化しますし、合成皮革やゴムパーツも熱酸化によって劣化が早まります。急激な加熱によって水分が抜けると、素材が収縮して型崩れ(ヒートシュリンク)を起こし、履き心地が完全に変わってしまうことさえあるのです。
一方で「冷風」にはこれらのリスクが一切ありません。そして、冷風でも十分に乾きます。洗濯物が風の強い日に早く乾くのと同じ原理で、強力な風を当て続けることで素材表面の水分が飛び、気化(蒸発)が促進されます。
水分が気体になるときに周囲の熱を奪う「気化熱」の作用も働くため、靴の温度を上げずに効率よく水分を除去できるのです。

冷風乾燥のコツ
冷風で乾かす際のポイントは、とにかく「風を当て続けること」です。温風に比べて時間はかかりますが、靴をダメにするリスクはゼロです。
もし急いでいて温風を使いたい場合でも、仕上げや途中経過で必ず冷風を挟み、靴の表面温度が上がりすぎないようにクールダウンさせる「インターバル乾燥」を意識してください。
僕は、「温風1分、冷風3分」くらいの割合で切り替えることが多いです。これなら熱によるダメージを最小限に抑えつつ、温風による蒸発促進効果も少しだけ受けられます。でも、基本はあくまで冷風。
「風で水分を吹き飛ばして換気する」というイメージを持つと、失敗が少なくなりますよ。
新聞紙を詰めて内側から水分を吸収

これは昔ながらの方法ですが、やっぱり効果絶大です。ドライヤーなどの家電を使う前に、物理的に水分を取り除くこの工程を挟むかどうかで、トータルの乾燥時間は大きく変わります。まさに「急がば回れ」の精神ですね。
新聞紙は、その繊維の粗さから吸水性が非常に高く、靴の内部の水分をぐんぐん吸い取ってくれます。また、インクに含まれるカーボンなどの成分が、多少なりとも消臭効果を発揮してくれるというメリットもあります。やり方は単純ですが、いくつかコツがあります。
- 隙間なく詰める: クシャクシャに丸めた新聞紙を、つま先までしっかりと、パンパンになるまで詰め込みます。隙間があると吸水効率が落ちるだけでなく、乾燥時の型崩れ防止効果も薄れてしまいます。
- インソールは外す: 中敷き(インソール)が外せるタイプの靴なら、必ず外して別々に乾かしましょう。インソールの下にも水分は溜まっています。
- 頻繁に交換する: これが最も重要です。濡れた新聞紙を入れっぱなしにすると、逆に湿気がこもってカビの原因になります。最初のうちは10分〜20分おきに確認し、湿っていたらすぐに新しい新聞紙と交換してください。「吸わせては捨てる」を繰り返すことで、靴内部の水分含有量を一気に下げることができます。
新聞紙がない場合
最近は新聞をとっていないご家庭も多いですよね。その場合はキッチンペーパーが最強の代用品です。吸水スピードだけで言えば新聞紙以上かもしれません。
トイレットペーパーでも代用できますが、水に溶けやすい性質があるため、濡れるとボロボロになって靴の中に張り付いてしまい、後処理が大変になるのであまりおすすめしません。
僕のおすすめは、まずタオルで表面と内部を限界まで拭き取り、次に新聞紙を詰めて2〜3回交換し、ある程度湿り気が取れてから初めてドライヤーを当てるという手順です。
これだけで、ドライヤーをかける時間は半分以下になりますよ。
放置は危険!適切な距離と動かし方
「ドライヤーを持って乾かすのは疲れるから、固定して置いておこう」と考えたことはありませんか?実はこれ、非常に危険な行為なんです。どうしても温風を使いたい場合や、少し離して乾かす場合でも、ドライヤーを固定して放置するのは絶対にNGです。
「ちょっと置いておこう」と目を離した隙に、熱が一点に集中して靴が高温になり、変形や発火のリスクがあるからです。
特にスポーツシューズなどの機能性素材は熱に敏感です。実際に大手スポーツメーカーのNikeも、公式サイトで「絶対に、ドライヤーの熱風を数分以上シューズに当ててはいけない」と強い警告を発しています。
(出典:Nike『ダメージを与えることなくシューズを上手く乾かす2つの方法』)
僕がどうしても温風を使用する際は、以下の厳格なルールを自分に課しています。これを守るだけで、トラブルの確率はぐっと下がります。
| 項目 | 鈴木流・安全管理ルール |
| 距離の確保 | 最低でも20cm〜30cm、できれば50cmは離します。 手が熱いと感じる距離なら、靴にとっても熱すぎます。 |
| 常に動かす | 美容師さんが髪を乾かすときのように、手首を使って常にドライヤーを振り続け、熱風を一点に集中させないようにします。 |
| 温度チェック | 1分ごとに自分の手で靴を触り、「温かい」ではなく「熱い」と感じたら即座に中止し、冷風に切り替えます。 特にゴム底部分は熱を蓄えやすいので要注意です。 |
また、ビニール袋乾燥などで無理な高温状態を長時間続けると、靴だけでなくドライヤー本体にも負荷がかかります。
もし使用中に吹き出し口の奥が赤く光っていたり、焦げ臭いにおいがしたりする場合は、故障や発火の前兆である可能性があります。そのようなサインが見られたら直ちに使用を中止してください。
雑菌と臭いを防ぐには急速乾燥のみ
濡れた靴が乾いた後、なんとなく雑巾のような臭いがすることってありませんか?「ちゃんと洗ったはずなのに臭い…」という経験、僕にもあります。あの嫌な臭いの正体は、生乾きの状態で爆発的に増殖した「モラクセラ菌」などの雑菌とその代謝物です。
菌は「水分」「温度(20〜30℃)」「栄養(皮脂や泥汚れ)」の3条件が揃うと、驚異的なスピードで繁殖します。雨に濡れた靴の中は、まさにこの条件が完璧に揃った培養器のような状態です。
特に、濡れたまま長時間放置されればされるほど、菌の数は指数関数的に増えていき、一度増えてしまった菌が出す臭いは、後から消臭スプレーをかけてもなかなか取れません。

つまり、「いかに短時間で乾かしきるか」が、最大の防臭対策になるのです。目安としては、濡れてから「5時間以内」に乾かすことを目標にしましょう。
自然乾燥で一晩中ジメジメした状態が続くと、翌朝には臭いが発生している可能性が高いです。
そのため、多少の手間がかかっても、帰宅後すぐにドライヤーや扇風機、あるいはコインランドリーを活用して「強制乾燥」させることには大きな意味があります。菌が増殖する時間的猶予を与えずに、一気に水分を飛ばして乾燥状態(=菌が繁殖できない状態)に持っていく。
これが、衛生管理上でも、靴を長く快適に履くためにもベストな選択です。「濡れたらすぐ乾かす」、これを鉄則にしましょう。
素材別に解説!濡れた靴を早く乾かすドライヤー術

靴と一口に言っても、タフなスニーカーから繊細な革靴まで、素材は様々ですよね。
全ての靴に同じ方法を使ってしまうと、取り返しのつかないダメージを与えることになりかねません。ここでは、主要な素材ごとの特徴に合わせた、具体的かつ実践的な乾燥方法を解説していきます。
スニーカーは洗濯機の脱水後に送風
キャンバス地(綿)や合成繊維(メッシュなど)で作られた一般的なスニーカーなら、実は家庭にある「洗濯機」が最強の時短ツールになります。「えっ、靴を洗濯機に入れるの?」と抵抗がある方もいるかもしれませんが、脱水機能だけをうまく活用すれば、靴へのダメージを最小限に抑えつつ、驚異的な脱水効果を得られます。
手でいくら絞っても、繊維の奥に入り込んだ水分までは取りきれませんが、遠心力を使えば一瞬です。手順は以下の通りです。
- 泥汚れを落とす: まずはブラシで予洗いし、砂や小石をしっかり落とします(洗濯機の故障防止のため)。
- タオルで包む: 靴をいらないバスタオルや厚手のタオルでくるみます。これがクッションとなり、洗濯槽に当たった時の衝撃や音を防ぎます。
- ネットに入れる: タオルごと洗濯ネットに入れます。靴専用のクッション付きネットがあればベストですが、通常のネットでもタオルで包めば大丈夫です。
- 脱水のみ実行: 洗濯機に入れ、「脱水」モードで1分〜3分程度回します。長時間回す必要はありません。
たったこれだけで、水が滴っていたスニーカーが「湿っている」程度まで一気に乾きます。この状態からドライヤー(冷風推奨)や扇風機を当てれば、数十分〜1時間程度で完全に乾かすことができます。
注意点
革製のスニーカーや、装飾の多い靴、ビジューがついているようなデリケートな靴にはこの方法は使えません。
また、脱水後は遠心力で少し形が歪んでいることがあるので、取り出したらすぐに手で形を整え(整形)、中に丸めた新聞紙やタオルを一瞬詰めてフォルムを戻してから乾燥工程に入ってください。
革靴に温風はNG!冷風で優しくケア
ビジネスマンにとって革靴の水濡れは死活問題ですが、ここで焦って温風を当てるのは絶対に禁物です。天然皮革(本革)はタンパク質(コラーゲン繊維)でできており、人間の肌と同じです。
濡れた状態で熱風を当てると、繊維が火傷をしたように収縮・硬化し、ひび割れ(クラック)や「雨染み」の原因になります。一度硬くなった革は、二度と元のしなやかさには戻りません。
革靴が濡れてしまった場合は、以下の「過保護なまでの優しさ」を持った手順が鉄則です。
- 水分の拭き取り: 表面の水分を乾いた柔らかい布で優しく押さえるように拭き取ります。ゴシゴシこすると、ふやけた銀面(革の表面)が傷つくので注意してください。
- 吸湿と型崩れ防止: 中に新聞紙やキッチンペーパーを隙間なく詰めます。これは水気を吸うだけでなく、革が乾く過程で縮むのを防ぐ「シューキーパー」の役割も果たします。
- 冷風で循環: ここでドライヤーの出番ですが、必ず「冷風」設定にし、30cm以上離した位置から風を当てます。目的は「乾かす」ことではなく、「靴の周囲の湿った空気を飛ばす」ことです。壁に立てかけるなどして靴底を浮かせ、風通しを良くしましょう。
- 油分補給(必須): これが一番重要です。半乾き(触って少し湿っている程度)になった段階で、乳化性クリーム(デリケートクリーム等)をたっぷりと塗ってください。濡れた革は油分が抜けてカスカスになっています。このタイミングで栄養を補給しないと、乾燥後にバリバリになってしまいます。
革靴に関しては、「早く乾かす」ことよりも「綺麗に乾かす」ことを優先してください。焦って温風を使って数万円の靴をダメにするより、1日かけてじっくりケアする方が、長い目で見れば絶対に正解です。
コインランドリーなら数十分で完了
もしご自宅の近くに「靴専用洗濯乾燥機(スニーカーランドリー)」が設置されているコインランドリーがあるなら、迷わずそれを利用することをおすすめします。僕も週末に子供の上履きや運動靴をまとめて洗うのによく使いますが、そのパフォーマンスは圧倒的です。
このマシンの凄いところは、乾燥機能の強力さです。靴専用に設計されたハンガーのようなノズルに靴をセットすると、内部から温風が吹き出し、スニーカーなら約20分でカラカラに乾きます。料金も洗濯が200円、乾燥が20分100円程度が相場なので、合計300円〜400円で面倒な作業が全て完了します。
「家で洗った濡れた靴を持ち込んで、乾燥だけする」という使い方ももちろんOKです。その場合は乾燥代の100円だけで済みます。自宅でドライヤーを数十分持ち続ける労力や電気代を考えれば、100円で20分で終わらせてしまうのは、時間単価(タイムパフォーマンス)の面でも非常に賢い選択だと言えます。
利用できる靴
綿、化繊、合成皮革のスニーカーや上履きはOKですが、本革の靴、長靴(ゴム製品)、スパイク、厚底ブーツなどは使用できない場合が多いので、現地の注意書きをよく確認してくださいね。
10円玉を入れて生乾き臭を撃退する

最後に、乾燥と同時にできるちょっとした裏ワザをご紹介します。それは、靴の中に「10円玉」を入れておくことです。「え、迷信じゃないの?」と思われるかもしれませんが、これにはちゃんとした化学的な根拠があります。
10円玉の主成分である「銅(どう)」は、水分に触れると「銅イオン」を発生させます。この銅イオンには、「微量金属作用(オリゴジナミー効果)」と呼ばれる強力な抗菌・殺菌作用があり、靴の悪臭の原因となる雑菌の細胞壁を破壊したり、酵素の働きを阻害したりする力を持っています。
つまり、濡れた靴の中に10円玉を入れておくことで、乾燥させている間に銅イオンが溶け出し、菌の繁殖を抑えてくれるのです。
やり方は簡単です。
- 靴のつま先やかかと付近に、10円玉を片足につき3枚〜5枚程度入れます。枚数が多いほど表面積が増えるので効果は高まります。
- そのままドライヤー乾燥や自然乾燥を行います。
- 乾いたら必ず取り出してください。入れっぱなしにすると、銅が酸化して靴の内側に緑青(ろくしょう・緑色のサビ)が付着する可能性があります。
もちろん、これだけで強烈な臭いが完全に消えるわけではありませんが、生乾きの独特な臭いを抑える補助的なテクニックとしては十分に効果が期待できます。
家にあるものでタダでできるので、ぜひ試してみてください。
ドライヤー乾燥の際によくある質問
Q1. ドライヤーの温風と冷風、結局どちらを使うのが正解ですか?
A. 靴を傷めずに乾かすなら「冷風」が正解です。温風の方が乾燥スピードは速いですが、接着剤の剥がれや革のひび割れ、型崩れの原因になるリスクが高いためです。どうしても急ぐ場合は、遠くから温風を当てつつ、こまめに冷風に切り替えて温度が上がりすぎないように調整してください。
Q2. ビニール袋を使って乾かす時の注意点はありますか?
A. 最も重要なのは「袋の底を切って空気の抜け道を作ること」です。密閉すると高温になりすぎて危険です。また、ドライヤーのノズルがビニールに直接触れないようにすること、そして絶対に目を離さず、ドライヤーを固定して放置しないことが安全の鉄則です。
Q3. 革靴やスエード素材にもドライヤーを使って大丈夫ですか?
A. 温風の使用は厳禁です。天然皮革は熱に非常に弱く、硬化やひび割れを起こします。基本は新聞紙を詰めての陰干しが推奨されますが、どうしてもドライヤーを使う場合は必ず「冷風」にし、30cm以上離して風を当てる程度に留めてください。乾燥後の保湿ケアも必須です。
Q4. ドライヤーで乾かした後、靴の臭いが取れないのですが対処法は?
A. 臭いの原因は生乾きの間に増殖した雑菌です。乾燥中に10円玉を入れて銅イオン効果を狙うか、乾燥後に重曹を入れたお茶パックを一晩入れておくと改善する場合があります。それでも臭う場合は、酸素系漂白剤などでつけ置き洗いをして菌をリセットしてから、急速乾燥させることをおすすめします。
Q5. コインランドリーの靴乾燥機はどのくらい時間がかかりますか?
A. 一般的なスニーカーであれば、20分(約100円)でほぼ完全に乾きます。厚手のバッシュやキャンバス地の場合は40分ほどかかることもありますが、自宅でドライヤーをかけ続けるよりも時間と手間のコストパフォーマンスは圧倒的に高いです。
濡れた靴を早く乾かすならドライヤーの冷風が正解

今回は、濡れた靴をドライヤーで早く安全に乾かす方法について、僕の失敗談も交えながら徹底的に解説してきました。一番のポイントは、焦る気持ちをグッと抑えて「温風ではなく冷風」を基本にするという点です。
温風は一見早そうに見えますが、靴へのダメージリスクが高すぎます。冷風とビニール袋、そして新聞紙や洗濯機の脱水機能といった物理的なテクニックを組み合わせることで、靴を傷めずに、かつ自然乾燥とは比べ物にならないスピードで乾かすことができます。
雨の日の憂鬱な靴トラブルも、正しい知識とちょっとした工夫があれば、もう怖くありません。「濡れたらすぐに対処する」、そして「熱ではなく風で乾かす」。この2つを覚えておけば、翌朝も気持ちよくお気に入りの靴を履いて出かけられるはずです。ぜひ次回のピンチには、この記事のテクニックをフル活用してくださいね!
※本記事で紹介した方法は、靴の素材や状態によって効果や影響が異なります。特に高価な靴やデリケートな素材の場合は、ご自身の判断で無理な急速乾燥を避け、専門のクリーニング店などに相談することをおすすめします。