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こんにちは。家電ジャーナルの鈴木です。
せっかく買ったエアコン、長く大切に、そして清潔に使いたいですよね。でも、冷房を止めたあとに勝手に始まる「内部クリーン」に対して、実際のところエアコンの内部クリーンは意味ないんじゃないか?と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
ネットの口コミを見ると、内部クリーンをしているのにエアコンが臭いという不満や、結局カビが生えるといったネガティブな意見も目立ちます。
さらに、電気代がもったいないから途中で止めるべきか悩んだり、冷房と暖房のどちらのシーズンに必要なのか分からなかったりと、意外と謎が多い機能でもあります。
この記事では、現役販売員かつエンジニアの僕が、現場のリアルな知識をフル活用して、内部クリーンの真実と「本当に意味のある使い方」を徹底解説します。
これを読めば、もうエアコンのメンテナンスで迷うことはなくなりますよ!
この記事のポイント
- 内部クリーンがカビの予防にどれだけ貢献しているのか、その仕組みがわかる
- 「臭い」「暑い」といった不快なデメリットがなぜ起こるのか、その解決策がわかる
- 電気代を抑えつつ、エアコンを清潔に保つためのメーカー別(ダイキン・日立等)の特徴がわかる
- プロのクリーニングを頼むべきタイミングと、自分でできるメンテナンスの境界線がわかる
エアコンの内部クリーンは意味ない?誤解される理由と真実

店頭でお客様と話していると、「内部クリーンなんて電気代の無駄でしょ?」とストレートに聞かれることがよくあります。
でも、結論から言うと「意味ない」というのは大きな誤解なんです。なぜそう思われてしまうのか、まずはその背景にある「認識のズレ」を整理していきましょう。
内部クリーンとフィルター掃除機能の違い

まず、一番多い誤解が「フィルター掃除機能があるから内部クリーンはいらない」という思い込みです。でも、これらは全くの別物。
フィルター掃除機能は、空気中のホコリをキャッチする網(フィルター)をブラシで掃除する、いわば「玄関の掃き掃除」です。
対して、内部クリーンは、エアコンの心臓部である熱交換器やファンの湿気を取り除く、いわば「浴室の換気」のような役割です。
エンジニア視点での構造解説
エアコンの内部には「アルミフィン」と呼ばれる薄い金属板が密集した熱交換器があります。フィルターがどれだけ綺麗でも、空気中の微細なホコリや油分はこのフィンの隙間を通り抜けて内部に蓄積します。
ここに湿気が加わると、カビの温床になります。フィルター掃除機能は「外からのゴミ」を防ぎ、内部クリーンは「中でのカビ発生」を防ぐ。
この2つが揃って初めて、エアコンの清潔は保たれるんです。役割を混同して内部クリーンをオフにしてしまうと、数年後には内部がカビだらけ……なんてことになりかねません。
冷房後のカビ予防に特化した乾燥メカニズム

冷房や除湿を使っている時、エアコンの内部では冷たい飲み物を注いだコップのように「結露」が大量に発生しています。
運転停止直後のエアコン内部は湿度が90%以上に達することもあり、これはカビにとって最高の繁殖環境なんです。
内部クリーンはこの結露水を送風や弱暖房運転によって強制的に蒸発させ、内部をカラカラに乾かします。
カビの生育条件を断つ重要性
カビが育つには「温度・水分・栄養」の3要素が必要です。家の中の温度とホコリ(栄養)を完全にコントロールするのは難しいですが、「水分」だけは内部クリーンで除去できます。
内部クリーンは、今あるカビを退治する「殺菌」ではなく、カビが生えにくい環境を作る「予防」の機能なのです。
目に見える汚れが落ちるわけではないので「意味ない」と感じがちですが、エンジニアの立場から見れば、この乾燥工程こそがエアコンを長持ちさせる最大の秘訣だと言えます。
運転中の電気代や1回あたりのコスト目安

「1時間以上も動いているけど、電気代が数千円上乗せされるんじゃ……」と心配される方もいますが、安心してください。実は内部クリーンの電気代は驚くほど安いです。
標準的なモデルの場合、送風メインで時々弱暖房を挟む程度なので、1回あたり約1円〜5円、高くても10円に満たないケースがほとんどです。
【電気代のシミュレーション例】
毎日1回、30日間使用した場合:約30円〜150円程度。
(※電気料金単価31円/kWhで計算。機種や環境により異なります。正確な情報は各メーカーの公式サイトをご確認ください。)
長期的なコストパフォーマンス(ROI)

この月数百円を惜しんで内部クリーンを止めた結果、カビが繁殖して業者にクリーニングを頼むと、1回あたり1万円〜2.5万円ほどかかります。
さらに、カビによる熱交換効率の低下は冷房時の電気代を10%以上悪化させるという試算もあります。
そう考えると、内部クリーンを毎日欠かさず使うことは、実は最強の節約術なんですよね。僕も自宅では「これほどコスパの良いメンテナンスはない」と割り切って、全自動で回しっぱなしにしています。
終わらないと感じる長い運転時間の正体

「内部クリーンが始まったけど、2時間経っても止まらない!故障?」というお問い合わせもよくあります。最近の高機能モデルだと、90分〜120分、長いものでは4時間近く動くものもあります。
これは故障ではなく、熱交換器の複雑な構造の隅々まで、そして風を送り出すファンや通風路まで、徹底的に湿気を追い出すために計算された時間です。
途中で止めることのリスク
中途半端に30分くらいで止めてしまうと、表面の水分は乾いても、奥まった部分に湿気が凝縮して残ってしまいます。これを「生乾き状態」と呼びますが、実はこれが一番カビにとって美味しい状態なんです。
急ぎの外出などでやむを得ない場合を除き、基本的には最後まで完走させるのがベスト。どうしても時間が気になる方は、後述するライフスタイルに合わせた設定変更を試してみてください。
部屋が暑いと感じる弱暖房運転の必要性
夏場、せっかく冷房で涼しくなったのに、内部クリーンが始まると「もわっ」と温かい風が出てきて部屋が暑くなる。これが内部クリーンが嫌われる最大の理由かもしれません。
なぜ暖房を使うのかというと、温度を上げることで空気中に保持できる水分量(飽和水蒸気量)を増やし、フィンの水分を一気に奪い取るためです。
快適性を損なわないための工夫
最近のモデルでは、室温上昇を抑えるためにフラップ(風向板)を閉じた状態で運転する工夫もされていますが、それでも完全に熱を遮断するのは難しいです。

僕のおすすめは、「エアコンを切る=部屋を出る」というリズムを作ることです。
在宅中に内部クリーンが始まって不快な場合は、オフタイマーと連動させたり、外出のタイミングで手動でスタートさせたりするのが賢いやり方ですね。
無理に暑さを我慢してまで使う必要はありません、タイミングをずらせば良いだけなんです。
内部クリーンで酸っぱい臭いが消えない原因
一番ショックなのが、「内部クリーンをしているのに、吹き出し口から酸っぱい臭いがする」という状況でしょう。ここでハッキリとお伝えしなければならないのは、
内部クリーンは「洗浄機能」ではないため、既にこびりついた汚れやカビを除去する能力はないということです。酸っぱい臭いの正体は、カビの排泄物や、吸い込んだ生活臭(汗、油、ペット臭)が内部で酸化・発酵したものです。
臭いのループから抜け出すには
内部クリーンで加熱乾燥させると、その熱で臭い成分が揮発しやすくなり、一時的に臭いが強くなることさえあります。これは機能が「意味ない」のではなく、むしろ「手遅れなほど汚れている」というエアコンからの悲鳴です。
この段階に達してしまったら、内部クリーンだけで解決するのは不可能です。まずはプロの手による分解洗浄で「リセット」し、そこから内部クリーンを継続することで、初めて清潔な状態を維持できるようになります。
(出典:独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)『エアコンの内部洗浄による事故に注意』)
エアコンの内部クリーンが意味ないと感じる時の改善策
「理屈はわかったけど、やっぱり使いにくい……」と感じるあなたへ。現役販売員の僕が、お客様にこっそり教えている「ストレスゼロの運用術」を伝授します。ちょっとした設定や考え方の工夫で、内部クリーンは最強の味方になります。
逆効果を防ぐための正しい使用タイミング

内部クリーンを効果的に、かつ不快感なく使うためのゴールデンルールは「不在時間を使う」ことです。
多くのエアコンは、冷房停止後に自動で内部クリーンが始まる設定になっていますが、これだと「まだ部屋にいたいのに暑くなる」という問題が起きます。これを防ぐには以下の運用がおすすめです。
- お出かけ前停止:外出する数分前にエアコンをオフにすれば、不在の間にクリーン運転が完了します。
- 就寝後のタイマー活用:寝室の場合、朝起きて部屋を出るタイミングで停止ボタンを押し、クリーン運転を開始させます。
- 換気との併用:どうしても在宅中に動かしたい場合は、窓を少し開けておくと、湿気や熱気が逃げやすくなり不快感が軽減されます。
とにかく「生乾きで止める」のが一番のNG。完走させるための時間的余裕があるタイミングを選びましょう。
ダイキンや日立などメーカー別の最新技術
「乾燥させるだけじゃ不安」という方のために、各メーカーは独自の技術でこの機能を強化しています。次に買い換える時の参考にしてみてください。
| メーカー | 技術名称 | エンジニアの注目ポイント |
| ダイキン | 水内部クリーン | 結露水を意図的に大量発生させて、フィンの汚れを浮かせて洗い流す。 乾燥前に「洗う」工程があるのが強み。 |
| 日立 | 凍結洗浄 | 熱交換器をマイナス温度で凍らせてホコリを固め、一気に溶かして流す。 物理的な剥離力が非常に高いです。 |
| パナソニック | ナノイーX / ホコリレスコーティング | 高濃度のイオンでカビ菌の成長を24時間抑制。 また、そもそも汚れがつきにくい素材をファンに採用しています。 |
| 三菱電機 | ハイブリッドナノコーティング | 親水性と疎水性の両方の汚れを弾くコーティング。 さらに「はずせるボディ」で奥まで自分で拭けるのが最高です。 |
最近のトレンドは、単なる乾燥から「洗浄+乾燥」へと進化しています。
僕が店頭で特におすすめするのは、リビングなど油汚れがつきやすい場所には日立やダイキンの「洗うタイプ」、寝室など静かさと菌抑制を重視するならパナソニック、という使い分けですね。
既にカビが生えている場合の応急処置と洗浄
もし、吹き出し口のルーバー(羽)に黒い点々が見えたり、ライトで中を照らしてファンが真っ黒だったりしたら、内部クリーンをいくら回しても無駄です。そんな時の「自力の限界」を知っておきましょう。
市販のエアコン洗浄スプレーは、エンジニアの立場からはあまりおすすめしません。フィンの表面だけは綺麗になりますが、奥に薬剤や溶けた汚れが残り、それが逆にカビの餌になったり、電子基板にかかって火災の原因になったりする事例が報告されているからです。
鈴木流・安全な応急処置
どうしても今日なんとかしたい!という時は、「1時間冷房+1時間暖房」を試してみてください。
まず窓を全開にして、最低温度(16度など)で冷房を1時間かけます。結露水で表面の汚れを流すイメージです。
そのあと、今度は最高温度(30度など)で1時間暖房をかけ、内部を徹底的に焼き切るように乾燥させます。
これだけで、軽い臭いならかなり改善されることがあります。ただし、あくまで応急処置。根本解決にはプロを呼びましょう。
プロの業者によるエアコンクリーニングの併用
エアコンの清潔を保つのは、プロとあなたの「共同作業」です。内部クリーンをしっかり使っていても、エアコンは部屋の空気を1時間に何度も循環させているので、少しずつホコリは溜まります。
内部クリーンは「次のクリーニングまでの期間を延ばすための機能」だと考えてください。
通常、内部クリーンなしだと1年でカビが目立ちますが、正しく使えば3年〜4年は綺麗な状態を保てます。
クリーニングを依頼するサイン
- 冷房の効きが悪くなった(電気代が上がった気がする)
- 吹き出し口から黒い粉が飛んでくる
- 内部クリーン運転中、部屋中にカビの臭いが充満する
これらの症状が出たら、迷わずプロを呼びましょう。お掃除機能付きエアコンの場合は費用が高くなりますが、故障のリスクを考えれば、経験豊富な専門業者に依頼するのが一番安心です。
効果を最大化するライフスタイル別運用モデル
「いつ・どのくらい使うか」を、あなたの生活に合わせてカスタマイズしましょう。僕が接客の中で提案して喜ばれたパターンを3つ紹介します。
1. 共働き・日中不在世帯:全自動おまかせモデル
エアコンの設定で「内部クリーン:自動」をオンにしておくだけ。
朝、家を出る時に冷房を消せば、誰もいない間に勝手に掃除して勝手に終わります。帰宅時には内部はカラカラ、空気もスッキリ。これが一番楽なスタイルです。
2. 在宅ワーク・専業主婦世帯:スポット集中モデル
日中ずっと使っている場合は、お風呂の時間や夕食の準備など、別の部屋に移動するタイミングで1回停止ボタンを押し、内部クリーンを開始させます。
寝る前にもう一度冷房をつけたい場合は、クリーン運転を中断して冷房を優先してもOK。1日1回、どこかで「乾燥タイム」を作るだけで全然違います。
3. 小さなお子様・ペットがいる世帯:安全優先モデル
内部クリーン中の室温上昇や、乾燥プロセスでの臭い放出を避けるため、家族がリビングにいない時間帯(深夜や早朝の散歩中など)に手動で実行します。
三菱電機の「カビガード」のように、特定のタイミングでイオンを出す設定にするのも有効です。
エアコンの内部クリーン機能に関するよくある質問
Q1. 内部クリーン中に冷房や除湿を再開しても大丈夫ですか?
はい、基本的には問題ありません。多くの機種では冷房ボタンを押すと内部クリーンが自動的に中断され、通常の冷房運転に切り替わります。ただし、乾燥が不十分なまま冷房を再開し、その後すぐにまた停止すると湿気が残りやすいため、1日の最後にはしっかり完走させることをおすすめします。
Q2. 冬場の暖房運転後も内部クリーンは必要ですか?
暖房運転時はエアコン内部が加熱され、自然に乾燥した状態になるため、基本的には必要ありません。内部クリーンはあくまで冷房や除湿で「結露」が発生した際に行うものです。ただし、加湿機能付きモデルで加湿暖房を行っている場合は、内部に湿気が残る可能性があるため、メーカーの指示に従って実行してください。
Q3. 内部クリーン中に窓を開けたほうが良いでしょうか?
特に臭いや室温上昇が気になる場合は、窓を開けて換気を行うのが効果的です。内部クリーンは内部の湿気を部屋の中に放出するため、一時的に湿度が上がります。換気をすることで湿った空気が外へ逃げ、より効率的に乾燥が進むというメリットもあります。
Q4. 毎回やるのが面倒ですが、週に1回程度ではダメですか?
カビは冷房停止後、数時間のうちに繁殖を始めるため、理想は「冷房・除湿を使うたびに毎回」です。週に1回だと、その間に繁殖したカビを乾燥だけで除去することはできません。自動設定にしておけば停止のたびに勝手に始まりますので、ぜひ「自動」を活用して習慣化してください。
Q5. 「内部クリーン」と「お掃除」ランプが点滅しているのは故障ですか?
多くの場合、故障ではなく「ダストボックスのお手入れ時期」や「フィルターの取り付け不備」を知らせるサインです。お掃除機能付きエアコンの場合、ゴミが溜まると安全のために点滅して知らせてくれます。一度電源を切り、説明書に従ってダストボックスを掃除してリセット操作を行ってみてください。
結論としてエアコンの内部クリーンは意味ないのか

エアコンの内部クリーンは、正しく使えば「意味ない」どころか、家族の健康を守り、電気代を節約してくれる最強のパートナーです。
「エアコンを切ったあとに変な音がして部屋が暑くなるお節介な機能」というイメージは、もう捨てて大丈夫。
それは、あなたのエアコンが自分自身を必死に守ろうとしている証拠なんです。ただし、万能ではありません。
日々の内部クリーンという「守り」と、数年に一度のプロの洗浄という「攻め」を組み合わせること。これこそが、エンジニアである僕がたどり着いたエアコンメンテナンスの正解です。
もし、今のエアコンが古くなっていて、「内部クリーン機能自体が付いていない」「最新の洗浄機能付きに買い換えたい」と考えているなら、ぜひ店頭でも僕のようなアドバイザーに声をかけてみてください。
あなたの生活にぴったりの「運命の一台」がきっと見つかりますよ!
※本記事の内容は一般的な情報を基にしており、全ての環境での効果を保証するものではありません。正確な操作方法や電気代については、必ずお持ちの機種の取扱説明書をご確認ください。最終的な判断は専門家にご相談ください。
