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洗濯機の脱水が始まった途端、ガタガタと大きな音や激しい揺れが発生して驚いた経験はありませんか。洗濯機が暴れ出すと、故障したのではないかと不安になりますよね。
脱水の時にガタガタするのはなぜ?回る時にカタカタ音がするのはなぜ?といった疑問は多くの方が抱えています。
この問題は、洗濯物の偏りといった簡単な原因から、修理費用や寿命が関わる深刻なものまで様々です。
特に、ガタガタして止まる症状が出ると、どう対処して良いか分からなくなってしまいます。
この記事では、ドラム式や縦型といった種類別の直し方、さらには日立やシャープなどメーカーごとの特徴にも触れながら、洗濯機の脱水時に発生するガタガタという問題の直し方を分かりやすく解説します。
- 記事のポイント
- ・洗濯機がガタガタと音を立てる主な原因
・自分で今すぐ試せる具体的な直し方と手順
・修理を依頼すべきか買い替えるべきかの判断基準
・洗濯機の種類やメーカーごとの対処法の違い
洗濯機が脱水でガタガタする原因と直し方

- 脱水の時にガタガタするのはなぜですか?
- 回る時にカタカタ音がするのはなぜですか?
- 洗濯機がガタガタして止まる場合の対処法
- 自分でできるドラム式の直し方の基本
- 縦型の直し方でまず確認したいこと
脱水の時にガタガタするのはなぜですか?

洗濯機の脱水時にガタガタと大きな音や振動が発生する主な原因は、洗濯槽内での洗濯物の偏りです。
脱水工程では、洗濯槽が高速で回転します。このとき、ジーンズやバスタオルのような重い衣類が片側に集中していると、回転の重心がずれてしまい、アンバランスな状態になります。その結果、洗濯機本体が大きく揺さぶられ、「ガタガタ」という激しい音を立ててしまうのです。
また、洗濯物の量が少なすぎる場合も、かえって偏りを生み出す原因となることがあります。衣類が少ないと洗濯槽の壁にうまく張り付かず、一箇所に固まりやすくなるためです。
逆に量が多すぎても、衣類がうまく動けずに偏りが解消されず、同様の現象を引き起こします。
ガタガタ音の主な原因
洗濯機がガタガタと揺れる根本的な理由は、脱水時の高速回転による遠心力と洗濯物の重心のズレにあります。これを解消するには、洗濯物の量を適切に保ち、槽内で均等に分散させることが最も重要です。
もう一つの原因として、洗濯機自体の設置状況が挙げられます。床が不安定であったり、本体が水平に設置されていなかったりすると、わずかな振動も増幅されて大きな揺れにつながります。特に、古い家屋や床の強度が十分でない場所に設置している場合は注意が必要です。
回る時にカタカタ音がするのはなぜですか?
脱水時の「ガタガタ」という大きな揺れとは別に、「カタカタ」「カラカラ」といった硬いものが当たるような音が聞こえる場合があります。この音の正体は、洗濯槽の内部や隙間に異物が入り込んでいる可能性が非常に高いです。
例えば、衣類のポケットに入れ忘れた硬貨やヘアピン、鍵、小さなボタンなどが考えられます。これらが洗濯中にポケットから出てしまい、洗濯槽の回転部分や、洗濯槽と本体の隙間に入り込むと、回転のたびに壁面に当たって「カタカタ」という音を発生させるのです。
異物の放置は危険です
小さな異物であっても、放置すると洗濯槽やパルセーター(回転羽根)を傷つけたり、排水経路を詰まらせたりする原因になります。異音が聞こえたら、まずは一度運転を停止し、洗濯槽の内部をよく確認してください。もし異物が見つからない場合は、パルセーターの裏側など、見えにくい場所に入り込んでいる可能性もあります。
この「カタカタ」という音は、前述の「ガタガタ」という振動とは原因が異なります。ガタガタ音が揺れに起因するのに対し、カタカタ音は異物の衝突によるものです。そのため、対処法も洗濯物のバランス調整ではなく、異物の除去が基本となります。
洗濯機がガタガタして止まる場合の対処法

脱水中にガタガタという激しい振動と共に、洗濯機が途中で止まってしまうことがあります。これは、洗濯機に搭載されている安全装置が作動しているためで、故障ではありません。洗濯機は、異常な振動を検知すると、本体の破損や事故を防ぐために自動的に運転を停止する仕組みになっています。
このように洗濯機が止まってしまった場合は、まず以下の手順で対処してみましょう。
ガタガタして止まった時の3ステップ
- 運転を一時停止する
まずは慌てずに「一時停止」ボタンを押して、洗濯機の動きを完全に止めます。 - 洗濯物の偏りを直す
フタを開け、洗濯槽の中で固まっている衣類をほぐし、できるだけ均等になるように広げ直します。特に大きな洗濯物は、槽全体に広がるように配置するのがコツです。 - 運転を再開する
フタを閉めて「スタート」ボタンを押し、脱水を再開します。多くの場合は、これでスムーズに脱水が完了します。
もし、この操作を繰り返しても改善されない場合は、「注水すすぎ」が自動的に始まることがあります。これは、一度水を溜めて衣類をほぐし、偏りを自動で解消しようとする機能です。
しかし、何度もこの状態が続くようであれば、洗濯物の種類や量、または洗濯機の設置状況に根本的な問題がある可能性も考えられます。
自分でできるドラム式の直し方の基本
ドラム式洗濯機は、縦型に比べて構造が複雑で、特に振動に対して敏感な側面があります。ガタガタという音が気になる場合、まずは基本的なポイントを確認しましょう。
輸送用ボルトの確認
ドラム式洗濯機で最も見落としがちなのが、輸送用(固定用)ボルトです。これは、輸送中の振動でドラムが動かないように固定するための部品で、通常は本体の背面に数カ所取り付けられています。設置時にこれを取り外さないまま運転すると、ドラムが固定された状態で無理に回転しようとするため、地震のような激しい振動と騒音が発生します。
もし、購入・設置後からずっと音がうるさいと感じている場合は、まずこの輸送用ボルトが取り外されているかを確認してください。取扱説明書に詳しい位置と取り外し方が記載されています。
水平設置の確認と調整
ドラム式洗濯機は、本体が完全に水平に設置されていることが非常に重要です。多くの機種には、本体上部や内部に水準器が内蔵されています。この水準器の気泡が、円の中心に収まっているかを確認しましょう。
もし気泡が中心からずれている場合は、洗濯機の下部にある調整脚を回して高さを調整します。レンチが付属していることが多いので、それを使って脚を伸ばしたり縮めたりして、本体がガタつかなくなるまで微調整を行ってください。調整後は、本体の対角線上の角をそれぞれ押してみて、安定しているかを確認することが大切です。
ドラム式は少しの傾きでも大きな振動につながりやすいです。水平調整は、ガタガタ音を解消するための最も基本的で効果的な対策の一つと言えます。
縦型の直し方でまず確認したいこと

縦型洗濯機は、ドラム式に比べて構造がシンプルですが、同様にガタガタという振動の問題は発生します。確認すべき基本的なポイントは、ドラム式と共通する部分も多いです。
水平設置の確認
まず、ドラム式と同様に本体が水平に設置されているかを確認します。縦型洗濯機にも水準器が付属または内蔵されている場合が多いので、気泡が円の中心にあるかを見ましょう。
傾いている場合は、調整脚を回してしっかりと水平になるように調整してください。床が柔らかい、あるいは不安定な場合は、市販の防振ゴムや固い板を敷くことで安定性が増し、振動を軽減できることがあります。
排水口とフィルターの掃除
意外な原因として、排水の不具合が挙げられます。排水口や排水フィルターに糸くずやゴミが詰まっていると、排水がスムーズに行われず、洗濯槽と脱水槽の間に水が残ってしまうことがあります。この残った水が原因で回転バランスが崩れ、結果として大きな振動につながるのです。
定期的に糸くずフィルターや排水口の掃除を行うことで、この問題は予防できます。特に乾燥機能付きのモデルはホコリが溜まりやすいので、こまめなメンテナンスが重要です。
吊り棒の劣化も原因の一つ
長年使用している縦型洗濯機の場合、洗濯槽を四隅で支えている「吊り棒(サスペンション)」という部品が劣化している可能性も考えられます。この部品が劣化すると、振動を吸収する能力が低下し、ガタガタ音がひどくなります。
空の状態で洗濯槽を手で揺らしてみて、異常に大きく揺れる場合は、この吊り棒の不具合を疑ってみる必要があります。
買い替え?修理?洗濯機脱水時のガタガタの直し方

- ガタガタ音は洗濯機の寿命のサイン?
- 修理を依頼する前に費用相場を知ろう
- 日立製洗濯機における直し方の特徴
- シャープ製洗濯機における直し方の特徴
- 結論:洗濯機脱水ガタガタの直し方とは
ガタガタ音は洗濯機の寿命のサイン?

これまで紹介した対処法を試してもガタガタという音が改善しない場合、それは洗濯機本体の部品が劣化・故障しているサインかもしれません。特に、長年使用している洗濯機であれば、寿命が近づいている可能性も考えられます。
一般的に、洗濯機の寿命は使用頻度にもよりますが、約7年から10年と言われています。この年数を超えると、モーターの軸受け(ベアリング)や、振動を吸収するダンパー、サスペンション(吊り棒)といった内部部品が摩耗し、正常に機能しなくなってくるのです。
以下のような症状が見られる場合は、単純な偏りや設置の問題ではなく、内部的な故障の可能性が高まります。
寿命が近い可能性のある症状
- 洗濯物を入れずに空の状態で脱水しても、大きなガタガタ音や異音がする
- 洗濯槽が明らかに傾いている、または手で揺らすとグラグラと大きく動く
- これまで紹介した対処法(偏り修正、水平調整、掃除)を全て試しても全く改善しない
- ガタガタ音以外に、焦げ付くような異臭がする
購入から8年以上経過していて、修理費用が高額になるようであれば、最新の節水・省エネモデルへの買い替えを検討するのも賢明な選択肢の一つです。
これらの症状は、ご自身での修理が難しい部分です。無理に分解しようとせず、専門の業者やメーカーに点検を依頼することを強く推奨します。
修理を依頼する前に費用相場を知ろう
洗濯機の修理を専門業者に依頼する場合、費用がどのくらいかかるのかは非常に気になるところです。修理費用は、洗濯機の種類(縦型かドラム式か)や故障の原因、交換する部品によって大きく変動します。
あくまで目安ですが、症状別の修理費用の相場を以下にまとめました。修理を依頼するか、買い替えを検討するかの判断材料にしてください。
症状 | 縦型洗濯機の費用相場 | ドラム式洗濯機の費用相場 |
---|---|---|
電源が入らない | 10,000円~50,000円 | 20,000円~70,000円 |
排水できない | 10,000円~30,000円 | 10,000円~50,000円 |
回転しない・異音がする | 10,000円~60,000円 | 6,000円~80,000円 |
水漏れが起きる | 5,000円~30,000円 | 10,000円~35,000円 |
上記の費用には、出張費、技術料、部品代が含まれています。実際の金額は故障状況によって変動するため、必ず事前に見積もりを取るようにしましょう。また、メーカーの保証期間内(通常1年)や、家電量販店の長期保証に加入している場合は、無料で修理できる可能性もあります。まずは保証書を確認してみることが大切です。
日立製洗濯機における直し方の特徴

日立製の洗濯機でガタガタという振動が大きい場合も、基本的な確認事項はこれまで述べてきた内容と共通しています。日立の公式サイトでも、「設置状態の確認」「洗濯物の偏りの確認」「排水口の手入れ」が主な対処法として挙げられています。
特に、日立の洗濯機は高機能なモデルが多く、繊細なセンサーが搭載されています。例えば、「C04」や「C4」といったエラー表示は脱水ができない状態を示しており、洗濯物の偏りが原因であることが多いです。エラー表示が出た場合は、まず取扱説明書でその内容を確認し、指示に従って対処することが解決への近道です。(参照:日立公式サイト お客さまサポート)
日立独自の機能として、AIが洗濯物の状況を判断して制御するモデルもありますが、物理的な偏りや設置の傾きが許容範囲を超えると、やはり振動が発生します。特に「風アイロン」機能などを搭載したドラム式(ビッグドラム)は、水平設置が非常に重要です。付属の据付説明書を参考に、水準器を見ながら正確に調整することが求められます。
シャープ製洗濯機における直し方の特徴
シャープ製の洗濯機も、基本的な対処法は他社と同様に、洗濯物の偏りや水平設置の確認が中心となります。シャープの公式サイトでも、これらの基本的な確認点が案内されています。
シャープ製、特にドラム式洗濯機の場合、内部構造として洗濯槽を支えるダンパー(サスペンション)の不具合が振動の原因となるケースが報告されることがあります。このダンパーは振動を吸収する重要なパーツで、経年劣化により緩衝材が摩耗したり、固定部が緩んだりすると、脱水時に洗濯槽が大きく揺れて本体に当たり、ガタガタという大きな音を発生させます。
もし、洗濯物を入れていない状態で脱水しても音がする場合や、本体を手で揺らした時に内部で洗濯槽が大きく動くような感触がある場合は、このダンパーの劣化が考えられます。
この部品の交換は専門的な知識と技術が必要になるため、ご自身で対処するのは難しく、メーカーや修理専門業者への相談が必要です。(参照:シャープ公式サイト よくあるご質問)
洗濯機脱水時のガタガタの直し方について総括
この記事では、洗濯機の脱水時に発生する「ガタガタ」という音や振動について、その原因からご自身でできる対処法、さらには専門家への相談を検討すべきケースまでを解説しました。最後に、本記事の要点をリスト形式でまとめます。
- 脱水時のガタガタ音の最大の原因は洗濯物の偏り
- 洗濯物は多すぎず少なすぎず、均等に広げて入れる
- 「カタカタ」という異音は硬貨などの異物混入の可能性が高い
- 異物の放置は故障の原因になるため速やかに取り除く
- ガタガタして止まるのは異常振動を検知した安全装置の作動
- 洗濯機が止まったら一度洗濯物の偏りを直して再スタートする
- ドラム式は輸送用ボルトの外し忘れがないかを確認する
- 洗濯機の水平設置は振動対策の基本中の基本
- 本体内蔵または付属の水準器で水平を確認し調整脚で調整する
- 排水口やフィルターの詰まりも回転バランスを崩す原因になる
- 定期的な掃除で排水不良を防ぐことが重要
- 紹介した対処法で改善しない場合は内部部品の劣化を疑う
- 洗濯機の寿命は一般的に7年から10年が目安
- 修理費用は高額になる場合もあるため事前に見積もりを取る
- 保証期間内であれば無料で修理できる可能性もある